35日目。
2002年9月20日今日の予定
・オートファジー学会4日目
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学会が終わりました。しかも、実家のパソコンを東風荘で占有している父親も今(19時)は仕事中です。なのでここ数日の日記を書こうと思います。
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9月17日(学会1日目)
今日は学会初日。新幹線は10時20分発。
寝たのは4時。起きたのは7時。睡眠時間が少ないのはいつものこと。出発。
大阪に13時すぎに到着。実家に荷物を置いて、いっしょに来た同僚と待ち合わせをして、会場である大阪大学吹田キャンパスに向かう。
その途中でモノレールに乗る。が、しかし。しかし、モノレールはなぜあんなに揺れるのであろうか。途中に見えるエキスポランドのジェットコースターよりも怖いと思う。(高いし。)
吹田キャンパスに到着。建物がおそろしく綺麗。同僚が言うのには、「うちの建物くらいだよ。灰色で味気ないのは。」・・・いや、そんなことはなく、ただここが綺麗すぎるだけだと思う。
会場に到着。同僚を含めた3人でびびる。外国人がいっぱい。国際学会だし、プログラムでもシンポジウム講演の半分以上が外国人だったのでそれはあたりまえなのだけれど、びびる。どこやかしこで立ち話。そして、びびると同時に異様な興奮状態に陥る。相手は論文の中でしか出会えない人物ばかり。それは興奮するなというほうが土台無理なのだ。
基調講演。この分野をやっているひとなら知らない人はいないという2人が行う。
基調講演のあとはレセプション。ざっくばらんな雰囲気で皆が談笑している。そう。ぼくは無名人。論文も出したこと無ければ、ポスター発表もしていない。そんな人物に声をかけてくることはありえない。そう。むしろ前に出ろ。というかんじ。(昔読んだ幕張というマンガの一節を思い出した。)
そして、前に出た。大物のノルウェー人に質問。
撃沈。・・・何言ってるかほとんどわからないんですけど??
まあ。よい。とりあえず握手して去る。
1時間ほどで退散。途中同僚と別れ、実家にたどり着きすぐに寝る。さすがに疲れていたようだ。
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9月18日(学会2日目)
この日は一日シンポジウム。さすがに2日目ともなると緊張も和らぎ、周りが見えてくる。すると発見。ランディ・ジョンソンですよ!
まさに本人が登板を休んで学会に来たのですか!の如く。100マイルのファストボールですか!との如く。
同僚のひとり(M1)がポスター発表(19日)をするのでポスター貼りを手伝う。すると、さっそく質問を求められる。とりあえず彼女を放置プレイ。今日質問されていたのは日本人だけのようなので、本番のいい予行演習になったのではなかろうか。
プログラムにはシンポジウム後
Dinner in Japanese Izakaya
と書かれていたのだけれど、退去。同僚を実家に招き、夕食を一緒に食べる。
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9月19日(学会3日目)
今日は夕方までシンポジウム。それからポスター発表。
今回の学会には自分をふくめ同僚3人(全員M1)できているのであるが、そのうちの1人が、午前中のセッションをずる休みして、海遊館&ドラえもん展に行った模様。いいのか?まあいいか。
今日も昨日に続き、大物に質問してみる。シンポジウムとシンポジウムの間にcoffee brakeがありそこでも談笑と議論が活発に行われているのだ。
S D Emr
酵母のvacuoleと呼ばれる、いわば蛋白質を分解する細胞内小器官があるのだが、遺伝子の欠損により異常にそこに蛋白質がたまってしまう変異体40種を同定した、すごく、すごーくえらい人なのである。epoc makingなひとである。
質問は単純で、最近、彼のグループが出した論文について気になる点を聞いただけである。
するとEmrは英語を手加減してくれたのかわかりやすく発音してくれた。感動。
ポスターセッションへ移る。別室に貼り付けられたポスターを前にして、演者が説明を求められた時に説明をするというスタイル。
最も気になるのは同僚のポスターがどれくらい関心を持たれているかということ。実際にはポスターセッションが始まると、長蛇の列。人気の高いポスターだったようだ。とりあえず安心して僕自身は別のポスターを冷やかし程度にまわってすごす。
セッションが終わる。ポスター発表の彼女はまったく他の発表を聞けなかったらしい。不完全燃焼と彼女は言う。が、しかし。彼女が不完全燃焼ということは、彼女自身、うちのラボとしてのポスター発表としては大成功だったのである。・・・まあ考えようによってはだが。
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9月20日(学会4日目)
学会4日目。
正直、4日目ともなると疲れが溜まってくる。しかもシンポジウムを聞いていても興味をそそられるものが少ない。
この辺は、他の参加者も同じ思いだったらしい。そしてその表現も露骨。
発表が終わると、"Thank you for your attention"と締めくくり、そこで参加者は拍手をして質問タイムに移るのだが、まず拍手の量が少ない。さらに、質問も少ない。それどころか、会場の外でコーヒーを飲みながら講演を聴いていない。かわいそうなものである。
そこで、昼食を食べ終わると、午後のセッションを聞くことなく帰ることに。
あまり書かれてはいないのであるけれど、はじめての学会はかなり満足度の高い、実りの多いイベントだったのでした。
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同僚たちと別れ、梅田をぶらぶら散策。その際、ジュンク堂にて一條裕子の「犬あそび」を購入。犬を愛していながら、犬を飼いたいと思っていながら、決して飼うことのできない文筆家のおはなし。非常に卓越した言葉遊びと空想を織り交ぜた傑作。この感じだと一條裕子の他の作品も買ってしまうことでしょう。
・オートファジー学会4日目
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学会が終わりました。しかも、実家のパソコンを東風荘で占有している父親も今(19時)は仕事中です。なのでここ数日の日記を書こうと思います。
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9月17日(学会1日目)
今日は学会初日。新幹線は10時20分発。
寝たのは4時。起きたのは7時。睡眠時間が少ないのはいつものこと。出発。
大阪に13時すぎに到着。実家に荷物を置いて、いっしょに来た同僚と待ち合わせをして、会場である大阪大学吹田キャンパスに向かう。
その途中でモノレールに乗る。が、しかし。しかし、モノレールはなぜあんなに揺れるのであろうか。途中に見えるエキスポランドのジェットコースターよりも怖いと思う。(高いし。)
吹田キャンパスに到着。建物がおそろしく綺麗。同僚が言うのには、「うちの建物くらいだよ。灰色で味気ないのは。」・・・いや、そんなことはなく、ただここが綺麗すぎるだけだと思う。
会場に到着。同僚を含めた3人でびびる。外国人がいっぱい。国際学会だし、プログラムでもシンポジウム講演の半分以上が外国人だったのでそれはあたりまえなのだけれど、びびる。どこやかしこで立ち話。そして、びびると同時に異様な興奮状態に陥る。相手は論文の中でしか出会えない人物ばかり。それは興奮するなというほうが土台無理なのだ。
基調講演。この分野をやっているひとなら知らない人はいないという2人が行う。
基調講演のあとはレセプション。ざっくばらんな雰囲気で皆が談笑している。そう。ぼくは無名人。論文も出したこと無ければ、ポスター発表もしていない。そんな人物に声をかけてくることはありえない。そう。むしろ前に出ろ。というかんじ。(昔読んだ幕張というマンガの一節を思い出した。)
そして、前に出た。大物のノルウェー人に質問。
撃沈。・・・何言ってるかほとんどわからないんですけど??
まあ。よい。とりあえず握手して去る。
1時間ほどで退散。途中同僚と別れ、実家にたどり着きすぐに寝る。さすがに疲れていたようだ。
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9月18日(学会2日目)
この日は一日シンポジウム。さすがに2日目ともなると緊張も和らぎ、周りが見えてくる。すると発見。ランディ・ジョンソンですよ!
まさに本人が登板を休んで学会に来たのですか!の如く。100マイルのファストボールですか!との如く。
同僚のひとり(M1)がポスター発表(19日)をするのでポスター貼りを手伝う。すると、さっそく質問を求められる。とりあえず彼女を放置プレイ。今日質問されていたのは日本人だけのようなので、本番のいい予行演習になったのではなかろうか。
プログラムにはシンポジウム後
Dinner in Japanese Izakaya
と書かれていたのだけれど、退去。同僚を実家に招き、夕食を一緒に食べる。
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9月19日(学会3日目)
今日は夕方までシンポジウム。それからポスター発表。
今回の学会には自分をふくめ同僚3人(全員M1)できているのであるが、そのうちの1人が、午前中のセッションをずる休みして、海遊館&ドラえもん展に行った模様。いいのか?まあいいか。
今日も昨日に続き、大物に質問してみる。シンポジウムとシンポジウムの間にcoffee brakeがありそこでも談笑と議論が活発に行われているのだ。
S D Emr
酵母のvacuoleと呼ばれる、いわば蛋白質を分解する細胞内小器官があるのだが、遺伝子の欠損により異常にそこに蛋白質がたまってしまう変異体40種を同定した、すごく、すごーくえらい人なのである。epoc makingなひとである。
質問は単純で、最近、彼のグループが出した論文について気になる点を聞いただけである。
するとEmrは英語を手加減してくれたのかわかりやすく発音してくれた。感動。
ポスターセッションへ移る。別室に貼り付けられたポスターを前にして、演者が説明を求められた時に説明をするというスタイル。
最も気になるのは同僚のポスターがどれくらい関心を持たれているかということ。実際にはポスターセッションが始まると、長蛇の列。人気の高いポスターだったようだ。とりあえず安心して僕自身は別のポスターを冷やかし程度にまわってすごす。
セッションが終わる。ポスター発表の彼女はまったく他の発表を聞けなかったらしい。不完全燃焼と彼女は言う。が、しかし。彼女が不完全燃焼ということは、彼女自身、うちのラボとしてのポスター発表としては大成功だったのである。・・・まあ考えようによってはだが。
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9月20日(学会4日目)
学会4日目。
正直、4日目ともなると疲れが溜まってくる。しかもシンポジウムを聞いていても興味をそそられるものが少ない。
この辺は、他の参加者も同じ思いだったらしい。そしてその表現も露骨。
発表が終わると、"Thank you for your attention"と締めくくり、そこで参加者は拍手をして質問タイムに移るのだが、まず拍手の量が少ない。さらに、質問も少ない。それどころか、会場の外でコーヒーを飲みながら講演を聴いていない。かわいそうなものである。
そこで、昼食を食べ終わると、午後のセッションを聞くことなく帰ることに。
あまり書かれてはいないのであるけれど、はじめての学会はかなり満足度の高い、実りの多いイベントだったのでした。
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同僚たちと別れ、梅田をぶらぶら散策。その際、ジュンク堂にて一條裕子の「犬あそび」を購入。犬を愛していながら、犬を飼いたいと思っていながら、決して飼うことのできない文筆家のおはなし。非常に卓越した言葉遊びと空想を織り交ぜた傑作。この感じだと一條裕子の他の作品も買ってしまうことでしょう。
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