今期クールの深夜番組で、ぼくが最も面白いと思っている番組は題名にも書いたワールドダウンタウンと言う番組である。

この番組は、ダウンタウンが久しぶりにフジの深夜で番組を持つということから始まる前からかなり期待していた部分があったのだけれども、始まってみるとその斬新な番組の作り方に笑い転げたと言うことなのである。

1.ダウンタウン以外の出演者が欧米系外国人であり、紹介されるVTRに登場するのはアジア系外国人である。

この点は多分ダウンタウン自身が外国人と日本人との間に存在するギャップ(多分欧米人が日本に対して抱いているギャップ、フジヤマ、ゲイシャに代表される異文化を見て笑う構造と同様)を面白いと感じている節がありこのギャップを使って今までにもネタを作ってきたと思うのだけど、今回は本物の外国人を自分たちの横に並べて、出演者でありながらある意味では最も近い観客(視聴者)になることでそのギャップを楽しみかつダウンタウンの困惑と突っ込みを視聴者が共有できるような構造を作り上げていると言う点である。

2.ダウンタウン以外の出演者たちが喋る姿は口パクであり、わざとアフレコを当てる。

この形式に関しては、ぼくがはじめて出会ったのは笑っていいともにおけるマッスルである。マッスルはあくまで舞台上で台本で意図した動きしかしない操り人形である。この形式が面白いのはその出演者たちの動きとアフレコがどんなに複雑な内容でもほとんどずれないということであり、まさにその人間が話しているようで話していないというギャップが非常に見事であるという点である。(今気づいたけれど、これは古典芸能における二人羽織と構造が一緒ですね。)しかも、「ほとんど」と書いたけれども、ごくまれにその動きとアフレコがずれるポイントが存在するため、それが台本どおりに動いている演者とアフレコを行う人間が別々に存在しているなと気づかせるポイントでありこれがまた笑いを生むのである。特に、この場合の演者は欧米系外国人であり、一般的に日本人が彼らに対して思う、日本語なんてわからないだろ?感が存在している中で、でも演者は日本語を理解しているという事実が垣間見えるところももう一つの面白いポイントになっている。

3.出演者たちの話す言葉は毎回同じ形式で統一されている。

これに関しては、普通のお笑いのテクニックだと思うのだけど、定型文的な内容を繰り返すことで笑いのリズムを生み出す、つまり視聴者はこのリズムをあらかじめ理解しているので次の笑いのポイントが理解できるので笑いが起こりやすいのと、むしろ逆にそのリズムを壊すことによる驚きを視聴者に与えやすくなり笑いを生むことが出来る。(この点はダウンタウンも同じで浜田にたいして、「ハマタはどうだい?」と聞かれて「浜田やけど、、、」と続けるのはこの定型文にあたると思う。)

4.普通に下ネタを使ってくれる。

まあ、深夜番組なのできちんと下ネタも使ってくれます。ただ、その下ネタの内容が「歌手のマッキ―と局アナのマッキ―のどっちが好みなんだい?」というようなものなので、わりと危険ではありますが。


まあ、他にもいろんなポイントがあるだろうけれど、ぼくにはあまり気づかないということです。ただ一つ、これだけは確信を持っていえることは、

ワールドダウンタウンは伝説の深夜番組になる

ということ。ゴールデンでこの内容は流せないだろうし。

コメント