206日目。

2003年3月9日
今日の予定

・実験(westernとか, 細胞とか)
・二子玉川散策

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延べ6000人の方々。この日記を見てくださいましてありがとうです。

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先日書いた節約しようキャンペーン、また破りました。食堂で640円使い、家に帰るときお菓子買いました。。。

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なんだか、国際情勢が緊迫しているらしい。ぼくはその是非については書きたくないけれど、とりあえずドクターをとって4月から留学する先輩のことが心配。無事に行けるといいけど。

競馬で去年最優秀2歳牝馬となったピースオブワールドという馬がいるのだけれど、あの馬が故障して今季絶望となったのも何かの因果なのかなあ・・・。

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今現在18時45分で、あと2時間後に結果の分かるwesternがあるのだけど、、これがうまくいっていたらかなり幸せな気分になれそう。例えていうならクマのプー太郎という漫画にでてくるしあわせウサギくらい。


実験結果はかなり微妙でした。
calcium ionophoreによる刺激でIP-Westernしたとき結合する蛋白質の量が刺激on/offで変化するのか?という実験で予想では劇的に変化するはずと思っていたのだけれど、贔屓目に見て刺激onの方が濃くバンドがみえるかなあといったかんじ。(offでもバンドはみえる)

今回の実験ではIPする時間をover night(たぶん16hoursくらい)で行ったので本来細胞の中では結合していないはずなのにIPしている間、つまり試験管内で結合してしまった可能性があるため、IPの時間を2hoursにして、なおかつEDTAを効かせて新たに試験管内で結合しないような条件でやり直してみようと思っています。

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204日目。

2003年3月7日
今日の予定

・実験(westernとか, 細胞とか, lysate回収とか, なんかいろいろ)
・映画とか?

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昨日(6日)は既にサンプル調整してある蛋白質の発現チェックをする予定だったのだけれど、なんだかだるかったので休みました。高校生みたいな理由だな。。。

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うちの研究室はテーマごとに直接のボスが教授なのか助教授なのか分かれる。まあ分かれるといっても研究室自体は分かれているわけではなく、テーマに関してディスカッションする相手が違うだけといった感じ。

で、3月に入ってM1(来年度M2)は教授と(助教授がボスの場合は助教授も含めて)ディスカッションをする予定だったのだけれど、それがなかなか始まらなくていつなのだろうかと気になっていたのだけれど、それが来週に決定。助教授には、ほとんどwesternごとに結果を言っているようなものだから、ほぼ自分の実験状況はわかってもらえてると思うのだが、教授に対しては去年の秋の実験報告(10月)以来となるので筋道立てて説明しなければならないのは大変な作業になりそう。。。

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ある映画を観に行きたいのだけど、いけないかもしれない。

いつも思うのが、休みの取り方。もっと計画的に1週間に1日休むことにしてこの日は実験をしないとかそういうふうにすればよいのに、いつもぎりぎりまで疲れ果てて動けなくなってしまう。しかもそういった疲れきった日はもともと遊ぶつもりではないから寝るだけでその日はおしまい。

考え直してください>自分

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「ディスカッションで言うこと」

・免疫染色→calcium ionophoreで動きます
・抗体作りました→使えるぽいです
・GST-pull downでの結合実験
・IP-westernでの結合実験

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自転車を購入したことにあたって自分に課したこと。

・節約しよう
→週刊ベースボールを買うのやめよう
→普段学校の食堂で食べているゆうごはんを500円台に抑えよう(大体いままで650円くらい)
→ゲームの購入をやめよう
→夜、コンビニでお菓子を買って帰るのをやめよう

このうちいきなり週刊ベースボールを買ってしまった。ゲームの購入もやばいかも。

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201日目。

2003年3月4日
今日の予定

・実験(免疫染色とか)

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とりあえず晴れの日は自転車で学校に来ることにしてみた。

大体10kmを30分前後で通えることがわかった。学校から家に帰るとき(国道246号)の道のりの中で大きな坂道が3つ。しらとり台の坂道、市ヶ尾〜江田の坂道、江田〜あざみ野の坂道。
いままで、ツールドフランスを見ているとアルプスとかピレネーとか山道を結構すいすい登るなあと思っていたのだけれど、彼らはやっぱりただものではなかったことを再確認した次第。
彼らは2000m級の山をこなしながら1日200km走るのですから。。。

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最近、サンガリアの「角切りりんご」というジュースがお気に入り。
http://www.sangaria.co.jp/products/seihin/vol_kaju/big_kaju/kgrn_pg.html

ただ売っているコンビニがあまり無いのではないかというのがネック。たまたまぼくの家の近くのローソンではこれが売っていたけれど。

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最近のぼくの自転車熱が、他人にも伝わったらしく、後輩のS君も自転車で溝の口からやってきたらしい。1時間かけて。

「Akiyさん。inspireされましたよ。この前魔女の宅急便見て。」

この調子で研究室内で自転車部を作ってもいいかなあと思ってみたり。まあ、2人しか部員はいないだろうけど。

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普段見ているテレビ番組は主に深夜番組なのだけれど、そのうちの一つに、月曜日のテレビ東京で24時05分くらいから始まるMARU,GARITA(マルガリータ)という番組がある。
この番組のコンセプトは、ダメ人間を番組内で更生させるというもので、本当にダメな人たちをいっぱい見ることができるのだけれど、そのうちのコーナーのひとつに「NYヤンキース物語」という大げさなタイトルのものがある。このコーナーでは茨城の4人の和風ヤンキーを本場ニューヨークでもちゃんと通用する立派なニューヨークヤンキースに更生させるというもので、いままで特攻服を捨てさせたり、バイクを壊したり、英会話を習ってみたり、彼女と別れてみたり、筋トレしたり、映画「ゴースト〜ニューヨークの幻〜」を見てみたり、まあつまりばかなことばっかりやってたのだけど、先週から本当にニューヨークに連れていくという暴挙をしていたのである。予想通り彼らの振る舞いはむちゃくちゃで第一の指令としてBronxに行けというがでていたのだけれど、適当に「We are the Bronx」とか声かけてみたり、見ているこっちがはらはらしてくる内容だったのです。(そもそも特攻服を着ている4人組がたむろしてわけわからない言葉をしゃべりながら近寄ってきたらこわいわな。。。)

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198日目。

2003年3月1日
今日の予定

・実験(westernとか)
・映画を見にいく?

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ついに。ついに。納車しました。(GARY FISHERのFAST CITYというクロスバイク)

予定では今日(1日)納車をする予定だったのだけど、今日(1日)は雨降るらしいということだったので、28日の19時ごろに行ってきました。

組みあがった車体の最終チェックとか、車体の説明(サドルの調整の仕方、タイヤの外し方、空気を入れるバルブ、シフトチェンジなど)で45分ほど費やす。

で、お会計。

本体…137000円
チェーンキー…1200円
防犯登録…500円
消費税…6935円

しめて145635円。

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とりあえず実験の途中(transferの2時間待ち)で出てきたので研究室に戻る必要があり、その新車の乗り心地を確かめるべく、国道246号を通ってみました。


分かったこと。

246をなめていた→車が100kmくらいのスピードで飛ばしている


なんとか他の道を探さないと通うのは危険ぽい。ただ、乗り味はなかなかによかったのでこれからどんどん乗ってゆきたい所存。

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京都の、ある国立大学に通っている高校時代の同級生が、就活で東京に来ているらしい。で、電話をいただいたわけです。
うん。それはいい。

だけど、その電話を貰った時間が深夜0時で、しかもいまから飲める?ってそれは無理な話でしょ。少なくとも電車が動いている時間、21時くらいに電話してもらえればそれがたとえオールになろうともお付き合いしますので。。。
(まあ、そんな時間に研究室で実験しているのもどうかと思ったけど。)

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家に帰るため約10kmの道のりを246号を通って帰ってみる。

・・・やっぱりトラックに轢かれそう。

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196日目。

2003年2月27日
今日の予定

・実験(lysate回収→GST pull down)
・4年生の卒研発表
・4年生お疲れ様飲み会

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花粉。

昨日の夜から花粉がやばいことになってる。


いままではなんとか耐えられるレベルだったのだけれど。。。

あと1ヶ月かあ。。。

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で、ついに3月1日に納車ですよ。自転車。

楽しみ。

サイクルメーターとかライトとかサングラスとか買わなくちゃ。

どうやら20万近い出費になりそうな予感。
生きていけるのだろうか?

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Opera7.02日本語版が公開されました。
いままでのOpera7(7.0〜7.02)英語版では、win98を使っているぼくの環境でページ内検索をかけようとすると、そのquery box内に入力された文字が文字化けするというとんでもないバグがあってとても悲しかったのだ(それでも使ってた)けれど、それは解消されていました。
よかったよかった。これでますますOperaを使いつづけることができそうです。

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195日目。

2003年2月26日
今日の予定

・実験(transfectionとか, SDS-PAGE→CBB染色とか)

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明日は4年生の卒研発表。

うちの専攻では、卒論を書く必要はなく、その代わりに専攻の先生たちの前で1年間の実験の成果を発表する発表会をします。で、発表が出来て単位が揃っていれば卒業となります。

去年まではOHPを使った発表だったのだけれど、今年からはPowerPointを使った発表に変化したそうです。

去年の発表で取り入れられていたら、無駄にアニメーション入れたのに。。。と微妙にうらやましかったり。

まあ、4年生は遅刻せずにやってきて、無難にこなしてもらいたいものです。

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194日目。

2003年2月25日
今日の予定

・実験(細胞とか, transfectionとか)

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夢で、「自転車が納車できます。」というメールが届いたというのを見てしまった。

かなり重症。。。

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先日からやっている再現実験。うまくいかないので予備実験を2回行った。

ひとつは結合させるcell lysate量をパラメーターにとるもの。もうひとつは用いるGST fused proteinをパラメーターにとるもの。

その結果、どうやらポイントになっていたのはGST fused proteinの量だったらしく、ある量を境に結合が見えるようになる。


過剰量、入れすぎでネガコンのレーンで見えなければよいけど。。。

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毎月、westernをどれほど行っているのだろう。
数えてみた。

11月…6 western
12月…8 western
1月…9 western
2月…9 western(継続中)

2日〜3日に1回ごとに新しいwesternの結果が追加されるのだけど(他の人に聞いてみても大体同じペース)、
そのうち"使える"結果は僅かであるという事実。
毎月1 westernごと使える結果(1有効western)がでるならば、12ヶ月で12有効westernとなって毎年1本づつ論文が出せるという算段。


毎月1有効westernを目指そう。

(westernとは蛋白質間の相互作用を、その蛋白質を
認識する抗体を用いることで検出するassayのこと)

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188日目。

2003年2月19日
今日の予定

・実験(western, ウサギへのimmurize)

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今日もいつものようにwestern blottingという実験を行うために、朝から電気泳動用のgelを作ったのだけれど、知さんの日記を見た後だったので、非常に慎重にTEMEDのビンを取り扱ってしまった。。。
(ぼくはTEMEDに関してはこぼしたこと無いのだけれど、前、研究室でこぼしたのを見かけたときは、ひどくそのひとが不憫に思えるくらいなので)

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western(GST-pull down)失敗。

今回のwesternは去年の9月9日に行ったものの再現実験だったのだけれど、全く正反対の結果が出てしまう。たぶんGST fused proteinの量が前回と比べると少ないためなのだけど、、、そうするとnegative controlでも見えてしまう可能性もあるわけで。。。

ある先輩が言った言葉。

「結合実験は気合だよ。(結合を)見せようと思えば見せられるし、見せようと思わなければ見えなく出来る。」

この言葉はサイエンスを考える上において非常に危うい意味を含んでいるのだけど、ある面においてはそれが真理になりうるために、ぼくらのやっている実験の限界がそこに提示されてしまうというわけでです。。。

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昨日(18日)、「ピンポン」のビデオを借りた。

去年、映画館で見たときはそこそこいい映画だったと思えたし、もう一回くらい見たいなあとも思ったのだけど、今回もう一度見たら、その感想は微妙に変わってしまった。

とはいえ、スマイル役やアクマ役は、はまり役だったし、軽く暇を潰すのに見るのにはよい映画なのだけど。
借りたときにもらえた販促シールがちょっとうれしかったのでした。

186日目。

2003年2月17日
今日の予定

・実験(western)

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ついにやってきたらしい。

花粉の季節。


目が痒いし、くしゃみも出た。

・・・憂鬱な季節になったということです。

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先日(14日)、修士論文の発表会があった。
M2の皆さんは実に見事にやりとげてくれたのです。

・・・そして、来年は自分の番だということ。
いまからその修羅場が不安になるのです。
(まず間違いなくテンパル→壊れる)

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この前(14日)、修論発表が終わって、土間土間に飲みに行き、2次会はカラオケということになった。

カラオケ。

昔、高校生だったころとかは、新曲を必ず混ぜて歌わなければならないことは不問律だったのだけど、研究室の、学生のみのメンバーとはいえ、そんなことは気にせずに歌っていることに気づいたとき、自分が年をとったということを自覚した。

ちなみにそのときぼくが歌った曲目
・TRAIN TRAIN
・シーソーゲーム 〜勇敢な恋の歌〜
・everybody goes 〜秩序のない現代にドロップキック〜
・すばらしい日々

いま考えると、この選曲もどうかと思う。。。

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「M2のほうが一段落ついたら、M1ひとりづつどういう段階か確認するからな。」

こう、もうひとりのボス(教授)からのお達し。

そこで、前回の実験報告(10月21日)から何が進んだか書き出してみた。

・免疫染色で確認できた局在の変化
・抗体作れたこと


・・・これだけ。

あんなにいっぱいやったwesternとかwesternとかwesternは使い物にならないデータであることが判明。
とりあえずのデータを追加するために、もう一回(役に立たないかもしれない)westernのデータを取り直すのでした。。。

180日目。

2003年2月11日
今日の予定

・実験(免疫染色, transfection)

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自分で作った抗体で免疫染色をして、この抗体が免疫染色に使えるのかどうか、使えた場合、実際にendogenousの蛋白がどこに局在するのかを見てみた。

結果

抗体は(affinity精製なしに)使えました。過剰発現したときは見えなかったendosome様のorganelleにも局在しているように見えたので興奮。
(この遺伝子をスクリーニングしたbaitの遺伝子産物もendosomeに局在するため)

この結果を受けて、いくつか楽しめそうな実験ができそうなので、これから忙しくなりそうです。

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自転車が欲しいと前回の日記に書き、高いので買えないとも書いたのですが、やっぱり買うことにしました。

15万円。さよなら。

購入予定の自転車はGARY FISHERのFAST CITYというもの。

晴れた日の通学(10km)とサイクリングに使うことになりそう。国道246号を走ることになるので、大型トラックに轢かれないように気をつけねばです。

177日目。

2003年2月8日
今日の予定

・実験(transfection)

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延べ5000人の方へ。ありがとうです。

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モノが欲しいという衝動のピークは10秒間である。


という記述を見た。

ぼくはいまロードレース用みたいな自転車が欲しくて、実験の合間とかに自転車通販のページを眺めながら恍惚の表情を浮かべたりしているのだけど、だいたい15万くらいはするので、そうした10秒間を我慢することすら必要ないのです。。。

悲しい。

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最近、普段の生活で使っているノートPCの"U"と"O"と"左Shift"のキーの反応がよろしくないのです。ちょうど購入してから3年になるので、そろそろ寿命が近いのか。もし買い替えを検討することになったら不必要な出費が。。。

悲しい。悲しい。

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抗体をつくったと先日書いたのだけど、この遺伝子産物の抗体は市販のものが売られている。ところが、その抗体はひどくて、細胞にtransfectして発現させたものに反応しないわ、さらにrecombinant protein(GST-fused protein)にすら反応しないというものである。それでいてcell lysateを流すと、その遺伝子産物の予想される位置にバンドが現れていたので、100%の自信をもって否定することはできなかったのであるけれど、今回自分で作った抗体と市販の抗体で、同じメンブレンにtransferしたものを比べてみたところ、2mmくらいずれた位置にバンドがでていることが発覚。
どうやら、100%の自信を得ることができたよう。

ていうか、3万円詐欺られたということです。

こういうことはよくあることらしく、うちのラボでも「santa cruzの抗体は使えない」というのは通説になっていたのだけど、これからは「transduction laboratory」の抗体も使えないと声を大にして叫びたいところなのです。。。

173日目。

2003年2月4日
今日の予定

・実験(transfectionとか, 細胞とか, pull downとか)

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数ヶ月にわたり、ウサギに注射して作ってきた抗血清のtiter check。

GSTにも反応するものの、とりあえずwesternには使える抗体ができたっぽい。


ウサギさんありがとう。

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月曜日の深夜にフジテレビでやっている「トリビアの泉」
役に立たない情報を教えてくれる番組で、そのときは確かに「へぇ〜。」と思うのだけれど、あまりにくだらないことなので、次の日研究室でその話題をしようと思っても全く思い出せない。。。

きっと思い出しては負けなんだ。。。

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先日、4年生のHくんから、
「Akiyさん。実験うまくいってるんですね。」
とうらやましがられた。

・・・うまくいってないのです。勘違いしないように。

169日目。

2003年1月31日
今日の予定

・実験(細胞とか, lysate回収とか, 免疫染色とか)

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一応、再現がとれたので、ボスとのディスカッションを行ったのだけれど、やっぱり細胞生物学会に出すのはパスしようということになりました。
別に学会発表を急ぐ必要はないし、データをもう少し揃えてからでもいいではないかとのこと。
学会発表は10月の生化学会か12月の分子生物学会になりそうな予感。(いまのところ分子生物学会が有力)

で、前も出たのだけど、今日もボスの殺し文句。

「俺はこのネタでCell狙ってるから。」

とのこと。

ぼくの将来的な論文の構成は、
1.two-hybridでとれたモノとの結合実験
2.細胞内の挙動
3.endocytosisへの影響
4.dominant negaiveとかRNAiを用いた機能阻害実験
になると思われるのだけれど、多分、これらの実験が全部うまくいったとしても、これだけだとCellは無理でしょ。

思うのだけど、Cell, Nature, Scienceにだすような人は、どの段階でこれはCellを狙える!って思えるのでしょうか?ぼくと同じような実験をしている人ならscreeningが終わった段階?それとも機能実験が成功した瞬間?
論文を出したことの無い自分にとって、この問題はどこまでいっても結論の出ない平行線をたどっているのであります。

167日目。

2003年1月30日
今日の予定

・実験(western, serum starveとか)
・実験報告(4年×2)

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ぼくはメインブラウザーにoperaを使っていることは前に述べたけれど、つい先日待ちに待ったバージョン7の正式版(英語版)がリリースされたのです。

だけれどあんまりβ版からバグがとれてないのが難点。
はやく日本語正式版が出て欲しいものです。

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研究室の同期であるM1のひとりが論文をMBCというjournalに投稿してreviseという(こういうポイントを直したらacceptしてpublishできますよ)のが返ってきたのだけど、その数日後、ノルウェーのライバルのグループに、JBCというjournalにほぼ同じ内容の論文を出されました。(in press)

今回はreviseまでこぎつけていたからよかったものの、この業界の恐ろしさを痛感させられました。
(ていうか、いままでNBC→JCB→EMBO→MBCとなかなか出せなかったのはそのライバルがreviewしていたためではないかと邪推してしまうのです。。。こわい世界だね。)

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去年の9月くらいに行った実験の再現をとることが学会に出すための条件だったのだけど、なんか再現がとれたっぽい。

明日、ボスとディスカッションしてみよう。。。

162日目。

2003年1月25日
今日の予定

・実験(EGF刺激 or Calcium ionophoreを用いた蛋白質の細胞内挙動の変化の観察, 24日に回収した抗血清の遠心)

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昨日(24日)、ウサギで作っている抗体を回収するため、ウサギの耳に針を刺し採血を行った。

抗体を作るステップは、作りたい(認識させたい
)抗原となる大量の蛋白質をウサギに打ち込み、ウサギの免疫系に異物として認識させることでそれを認識する抗体が産生したところを、血を抜き取ってその抗体を精製するのである、

その採血。

ウサギは2匹いて、それぞれ一匹ずつ行うのだけど、最初のほうで耳の外側から針を打ち込むのに、間違えて内側から打ち込んでしまう。妙に血の出方がおかしいなあと思ってプロトコルを読み直すことで間違いに気づく。もう一匹はきちんと採血できたので、採血量は最初のほうが7.5ml、2匹目が25mlと大幅に差が出来てしまった。しかも1匹目のほうは随分痛がらせたようで、採血作業が終わった後、少し凹んだ。

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159日目。

2003年1月22日
今日の予定

・実験(QIAGEN midiprep, GST-pull down assay, sequencing, 細胞とか)

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先日(18日)、「オールドルーキー」という映画を観に行った。(今年2回目の映画鑑賞)

もともとこの映画のもととなったストーリーは知っていたのだけれど、いくら結末はわかっていたとしても感動させてしまう映画としてのエネルギーを感じた。(もともと野球好きなのもあるかもしれないけど。)

この映画で注文をつけるとするならば、次の2点。
・主人公の若い頃のマイナーリーグでの挫折を描いてもよかったのではないか?
・3ヶ月のマイナー生活で「もうこんな生活続けられない」とかいう愚痴をこぼすシーンがあるのだけど、たったの3ヶ月でそれはあまりにもリアリティにかけるだろ。。。

まあ、だけど、総合的にはとても素晴らしい映画だと思ったのです。(5点満点で4点くらい)

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昨日、4年生の実験報告があった。

うちの研究室の構成は、博士課程6人、修士課程11人、4年生6人であり、毎週2人ずつ実験報告もしくは論文紹介を行う。論文紹介は各人年1回。実験報告はM2以上が年3回、M1は年2回、4年生は年1回である。

そういうわけで、4年生にとっては1年の集大成を発表する場である。(大げさに言うと)

で、今回発表を行った2人のうち、ぼくがYeast two hybrid screeningを教えたほうはまともに発表できていたのだけれど、もうひとりの発表はひどかった。
別に実験が出来ていないことに関してはそれほど追求する気もないのだけど(期待した結果が出ないことはよくあることだと思う←自己弁護)、自分が行っている実験で何を解明しようとしているかといった最低限の基本的なことができていないのだ。

うちの研究室のスタイルとして、実験を行うことを無理強いしないというのがあるけれど、自由だからといって何もやらなくていいのとは違うのだと言うことを分かって欲しいのです。自由の裏には責任が存在しているということも。


・・・こういうことは、自分に対する反面教師にして気を引き締めていかなくてはならないと思いを強くしたのでした。

158日目。

2003年1月21日
今日の予定

・セミナー(実験報告 4年×2)
・実験(QIAGEN midiprepの続き lysate回収→IP)

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実験がうまくいかない。

ある蛋白質のdimerizeの確認の実験を行っているのだけれど、蛋白の発現量がそろわない(co-transfectionしたときに発現量がぐっと落ちる)のと、目的の蛋白が抗体のlight chainにかぶるので、IPをmouseの抗体を使い、IBにratの抗体を使ったのに、ratの2次抗体がmouseの抗体を認識したため、やっぱりかぶる。

次回は、IPにmouseの抗体を使って、IBにrabbitの抗体を使うしかないんだろうなあ。。。

まともに、westernが出来ないのはぼくの実験においては致命的。


ていうか、この1ヵ月半実験がまったく進んでいないことに気がつき、ひどく焦りを感じた。
うちの研究室は実験報告がM1の場合1年に2回なのだけれど、ほかの研究室だと毎週報告会が当たり前だそうではないか。どうするのだ。本当に。。。

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とりあえずの改善点
・lysis bufferを別の組成に変えてみる
・transferをsemidryからwetに変えてみる
・transfectionするDNA量をある程度に抑えてみる
・丁寧に作業する

これでうまくいけばもちろんよいのだけど、こうした改善点を突き詰めても、思うような結果が出なかったとき、ぼくは自分自身を納得させることができるだろうか?

154日目。

2003年1月17日
今日の予定

・実験(SDS-PAGE→CBB染色 細胞)

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なかなか実験がうまくいかないのです。

どうしたものだろう。。。

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細胞生物学会の要旨提出が2月14日であることがHPに掲載されていたのだけど、思ったより早くてびっくり。予想では3月あたまくらいかと思ってたので。これだと細胞生物学会に出すのはパスすることになるかも。。。とりあえず2月上旬にボスとディスカッションをして最終的に決めることに。

・・・5月に琵琶湖は魅力的なのだけどなあ。

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正月に実家に帰ったときに、「アイリス」という映画を観た。著名な作家である妻がアルツハイマーになっていくのを夫が支えるストーリーと、二人が若い頃の出会いと恋愛のストーリーが並行していく話。観終わったあとすごくさっぱりとした感覚に包まれて結構よい映画だとは思ったのだけど、その映画の中で出てきたアルツハイマーという単語がだめでした。うちの研究室、アルツハイマーの原因遺伝子であるAPPをテーマに実験しているひとがいるのです。それがあるので、途中、なんかひっかかりができてしまったのでした。。。

日常生活とか遊んでるときとか、実験のことはほとんど考えない(きりが無いので)ようにしているのだけど、、、やっぱりこういうのも職業病というのでしょうか?

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148日目。

2003年1月11日
今日の予定

・実験(transfection western QIAGEN midiprep)

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今日、昼ご飯食べているとき、

ボスの助教授「俺の今年の最優先課題として、年内に(お前の)論文を出すことにしたから。」

・・・わかりました。

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最近、operaのカスタムパネルを使ってpubmedがブラウザーから直接検索できる(みたいに見せかけられる)ようになった。

かなーり便利。

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最近買った本
・空飛ぶ馬 創元推理文庫 北村薫
・八つ墓村 角川文庫 横溝正史
・雀鬼五十番勝負 角川文庫 阿佐田哲也
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延べ4000人の皆様。この日記を読んでくれてありがとうです。

146日目。

2003年1月9日
今日の予定

・泊り込み実験継続中(westernなど)

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昨日(8日)、葬式より帰ってまいりました。

なんていうんだろう。やっぱり親より子供が早く死ぬのは、本当に親不孝だね。そう感じたので、親よりは長生きしようと誓いました。

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で、葬式のあった岡山を18時20分の新幹線に乗り、22時に新横浜到着。で、そのまま研究室直行。lysate回収→western

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葬式で親戚がたくさん集まっていたのだけれど、一体お前は何を勉強しているのだ?と聞かれて非常に困った。

第一に答えたのは、細胞の仕組みをやってますという答え。

で、次に聞かれたのは、それは何に役立つのか?ということ。この質問も困る。たぶん、ぼくがやってること(TGN-endosome-lysosome間での蛋白質の輸送および分解について)は直接的には何の役にも立たないのだから。

まあ、とりあえず間接的に役立つであろうガンになりうる可能性のある細胞の仕組みを解明することでガンの治療に役立つかもしれないと言っておいた。

そもそも、役に立たないこと、人類の(と言っては大げさだが)知識欲を満たすための研究はやってはいけないのですか?と一般のひとに聞きたい。なんでも実学志向でなくともよいと思ったのです。。。

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