143日目。

2003年1月6日
今日の予定

・実験(QIAGEN midiprep transfection)

-----------------------------------------------
pSilencerのconstructionが終わって、今日のQIAGENを終わらせると同時にtransfection(まずはwesternから。その後immuno flourescenceも試す予定)

本当に効果があるのかどうか楽しみ。

-----------------------------------------------
叔父が亡くなったため、明日の夕方岡山に向かいます。明後日、葬式があってその後こちらに帰ってくる予定。

人間いつ死ぬかわからない。いつも全力で悔いなく生きなければ。と強く思った。

141日目。

2003年1月4日
今日の予定

・実験(細胞 transformationとか)
・映画を観る(アイリス)

-----------------------------------------------
実家から戻ってまいりました。
新幹線がばかみたいに混んでおりました。

・・・当たり前か。

-----------------------------------------------
実家では箱根駅伝とライスボウルを見る。

-----------------------------------------------
箱根駅伝に関して。
今年は雪が降っていたせいか、6区では各校の山下りのスペシャリストが中央大の選手以外不発。

その後、さあしっかり見ようと思ったところで、痛恨。寝てしまう。9区での逆転劇やシード権争いなど面白いところをすべて逃してしまう。
情けない。

-----------------------------------------------
ライスボウルに関して。
学生チャンピオンの立命館と社会人チャンピオンのシーガルズの対戦。ここまで圧倒的な力を見せ付けてきた立命館の攻撃陣が果たして社会人に通用するのかが焦点なのかなと思っていたのであるが、第3Qまでは徹底的な守備的な試合。お互いがほとんどファーストダウンを更新させない。そんな中迎えた第4Q、シーガルズの攻撃陣の乱れをターンオーバーにそれまでも何度か結び付けてきていた立命館が爆発。36−13で完勝。

去年、今年と学生が社会人に連勝しているのだけれど、だからといって一般的に学生のチームが勝っているのかというと、たぶんそうではなくて、去年の関学と今年の立命が単純に飛びぬけていただけ。圧倒的すぎる。

今シーズンのアメフトはNFLプレーオフ+スーパーボウルを残すのみ。心して見なければ。

-----------------------------------------------

139日目。

2003年1月2日
今日の予定

・ゆっくりだらだら実家で過ごす
・友達と飲みに行く(?)
・映画をみる(アイリス)
・箱根駅伝を堪能する

--------------------------------------------------------
あけましておめでとうございます。
本年もよろしくお願いします。

-----------------------------------------------------
昨日はおせちとお雑煮とおとそとビールを朝から堪能した後、神戸の理研の先輩(M2)を表敬訪問。

その先輩に、さすがにほとんど人のいない理研(やばいくらいに建物全体にお金がかかっており、以前行ったことのある東大の医学部の研究室のある建物並に、いやそれ以上に設備がととのっていたのです。しかも悲しいことにうちの大学の図書館以上にjournalが先輩のひとつの研究室に揃っていた。)の内部を案内してもらっていると、先輩の知り合いのひとに遭遇。そこで某プロジェクトリーダーのお宅での新年会に、人が足りないとの理由で参加させていただけることに。

そして移動。

で、やっぱり予想通りだったのですが、さすがに理研プロジェクトリーダーともなるとすごい家ですね。
酒(手取川)もうまいし、料理も堪能。
大満足の一日でした。

137日目。

2002年12月31日
今日の予定

・実験(年忘れwesternなど)
・(気力が残ってたら)大阪の実家に帰る

-----------------------------------------------
猛烈におなかがすいてきました。(現在3:30)

あと実験は3時間くらい。


-----------------------------------------------
年忘れwesternはなかなか面白い結果がでました。(現在7:00)

けれども、reprobe(メンブレン上で標的蛋白質に結合した抗体を洗い流すこと)して、もう一度westernしたくなってしまったのです。

このreprobeをしてwesternをやりなおすという作業はだいたい5時間くらいかかります。多分、いまそれをやると疲れて倒れてしまうかもしれません。


・・・ということは、実家に帰らずに年越し実験をしてしまえということなのでしょうか?

-----------------------------------------------------
今年、半年間、この日記を読んでいただきとってもありがとうです。

また来年も日記を書くと思いますのでどうぞよろしくです。

-----------------------------------------------------

136日目

2002年12月30日
今日の予定

・実験(年忘れwesternなど)

-----------------------------------------------
今日は昼から実験する予定が、夕方に研究室に着いてしまったため「実験納め 年忘れwestern」の開催をひとりで勝手に宣言。

16時30分より開始。たぶん終わるのは31日朝の予定。

疲れてくたばる前に終わらせてしまおう。

今年最後にいい結果を残すことはできるのでしょうか?

-----------------------------------------------
F1・2002総集編を見る。
ぼくの記憶は間違っていなかったようで、「フェラーリ+M・シューマッハ→敵無し」でした。
全17戦のうち、第2戦マレーシアGPと第7戦モナコGP以外はフェラーリが勝っているのだから。
(M・シューマッハ11勝 R・バリチェロ4勝)
最も戦闘力のあるマシンと最もうまいドライバーのコラボレーションの結果。たしか1988年のマクラーレンは全16戦中15勝しているのだが、それ以来の占拠率ではないのだろうか?
当時のマクラーレンはセナとプロストという2人の天才が同じチームでありながらお互いを強烈にライバル視するという状態でいわばファーストドライバーが2人いるという状態であったわけだけれども(1986年・87年ウィリアムズとかと同じ例)、今のフェラーリは厳然たる序列が存在して、ファーストドライバーはM・シューマッハ、セカンドドライバーにR・バリチェロであり、ファーストドライバーのためにセカンドドライバーが犠牲になる体制が整っているため(この整いすぎた序列が今年は問題になったのだけれど)、「フェラーリ+M・シューマッハ」は、過去、例を見ないほど磐石であるといえる。こうした現状がレースとして健全かということに関していえば健全であるとは言い難いわけだけれど、90年代前半どん底だったチームをここまでに持ってきた関係者にぼくは敬意を表してぼくはF1を見つづけるつもりである。さらにいえば、いつか終わる黄金時代を迎えたとき、彼らがどのように対処するのかが楽しみだから。

(同じように磐石な例を挙げるとするならば、グランツールであるヴェルタを勝ったR・エラスがアシストをするR・アームストロングがツールドフランスを勝つということ)

134日目。

2002年12月28日
今日の予定

・研究室に行って実験にならないほどの雑用

-----------------------------------------------
結局、おとといはおなかだけでなく、頭も痛くなったので、休養日。その結果、年内にもう一度GST pull down assayを行おうと思うも、無理になりました。

結局、実家に帰るかなあ。今年は。

-----------------------------------------------
共同研究者からconstructが送られてきたのはいいのだけど、その一つのサンプル、GENBANKに登録された配列に対して、5箇所もアミノ酸レベルでの変異が入っているらしいのです。

どういうこと?

メールで聞いてみると、”たぶん”生理学的に影響は無いと思うので使っているとのこと。そんなずぼらでよいの?この遺伝子の論文なんてたかだか5報くらいしか出てないはずだし、そんなことでこの遺伝子の機能が定まったものになったはずもないのに(つまり”生理的な機能がわかったはずもないのに”)、影響が無いなんてよく言えたものだということ。


対処するのはなかなか大変。この遺伝子は2.5kbpくらいの大きさなので、PCR一発でcloningしなおすのも、QUICKCHANGEで5箇所それぞれに変異を入れなおしていくのも大変。


・・・どうしたものかなあ。

132日目。

2002年12月26日
今日の予定

・実験(miniprepとか GST-fused protein inductionとか transfectionとか)

-----------------------------------------------
非常におなかが痛いですよ。正露丸飲んだけどぐるぐるいってます。(26日・2時現在)
25日・16時くらいに「おしゃぶりこんぶ」と「pureというグミ」を1個ずつ買ってやけ食いしたらやばいかんじ。


実験。かなり条件を突き詰めて本命western。結果は微妙。見えてほしい蛋白質のバンドが薄―くしか見えない。データをスキャンして紙に印刷したら消えてしないそうな感じ。ショックで前述のやけ食いに至ったわけです。


突き詰めることは、真実を求めるために必要なのかもしれないけれど、そうして知った真実を越えてネガティブな結果でも受け入れることはできる?もちろん始める前はどんな結果でも受け入れると思っているのだけど、それは客観的に結果を予想した上での考えではなく一方的にポジティブな結果を思い描いていただけの前提だから。もし客観的な視点をいつも持ちつづけることがぼくにできるのなら、この職業はきっと向かないのでしょう。実験が進まない。多少盲目的に、競馬で言うならブリンカーを装着した状態くらいが一番実験を行おうという気力が湧いてくるのではないかと思う。


-----------------------------------------------

130日目。

2002年12月24日
今日の予定

・実験(western QIAGENmidiprep 細胞)

-----------------------------------------------

127日目。

2002年12月21日
今日の予定

・実験(sequencingとか transfectionとか)
・だらだらする。
・primerを発注する。(cloning用)

-----------------------------------------------
先日、たぶん2週間くらい前、銀座へと行った折、ソニービルの前に大きなツリーが立っていたのであるが、そのツリーの一番てっぺんに普通なら星がついてるところが、でっかいシャネルの香水みたいなのが代わりについてた。

へこんだ。。。

-----------------------------------------------

126日目。

2002年12月20日
今日の予定

・実験(constrction 細胞)

-----------------------------------------------
ぼくは、メインブラウザーにoperaを使っているのだが、このopera。最近versionが7になってからの進化がすさまじい。(といっても、ぼくがつかっているのは6.01からなのでたかだか数ヶ月なのだが。)

昔、IE5.01を使っていた頃は、ブラウザーなんてなんでもおなじじゃないの?と思っていたのだけど、今ではもう絶対に戻られないと断言できる。

まあ、世間でこのoperaを使っている人は0.8%らしいので、そういうマイナー感がよいのかもしれない。(もちろん、抜群の機能性も伴った。)

-----------------------------------------------
先日、研究室のひと(2人)が、EMBOというjournalに投稿していた論文2報がどちらもreject(掲載不許可)されて返ってきた。

そのいずれも実験報告でその内容を聞く限りにおいては素晴らしい内容だと思っていたので、少なからずショックを受けた。


サイエンスにおいて、求められる内容とは新規性とインパクトであり、その2点をどれだけアピールできたかが重要なことである。

現在、細胞生物学や分子生物学の分野では、その解明されるスピードがここ10年くらいで100倍くらいにアップしているとともに、その分野の細分化が進んでいる。
つまり、論文を査読するときに厳密な意味での専門家が当たらない可能性があるわけである。

・・・まあ、そうしたひとにでも、間違いなく面白いと思わせる内容の研究をすればいいだけのはなしなんだけどね。(それができないのがジレンマにつながる。)

で、自分の研究がどれほどのものなのか、幾ら客観的に眺めようとも、その実際にreviewerが眺めるのとは温度差が生じる。もちろん、自分の研究については自分が世界で一番の専門家なのだから、どこが売りでどこが駄目なのか一番よく分かっているのだけどね。

あと、もうひとつ書き忘れてたこと。
author(corresponding author:つまりボス)の政治力。
例えば、とてつもない発見で、当時の概念を覆すようなものだった場合、名前の無い日本人が投稿したところでなかなか信じてもらえないものらしい。
実績って大事ということです。。。

-----------------------------------------------
先日(18日)、ラボの忘年会だった。

町田の汁べゑという店だったのだけど、日本酒が竹に入れられて出されてきた。もちろんおちょこも竹。こういう簡単にできる工夫を、きちんとできている店は評価高くなるわけです。(食事の出てくる段取りは悪かったけれど。)

-----------------------------------------------
昨日(19日)、研究室に行く気がしなかったので、ひさびさに全休にして、ごろごろしたりゲームしたりテレビ見たり小説読んだり適当に撮り溜めたビデオを見たりした。

そのビデオを見ている過程で、2001年度のF1総集編を発見。でね、思ったのは、やっぱり「ミハエル・シューマッハ+フェラーリ」は別格だということ。(さらに今年は別次元だったわけだけれど。)
かつて、古館伊知郎がミハエル・シューマッハの走りを「ターミネーター走法」と称したわけだけけれど、言いえて妙なり。本当に隙がないもんなー。

今年の総集編も録画できたらいいと思う。(で、1年後にまた同じように2002年のことを思い出せたらすごくよい。)
(→29日26時5分から。)

119日目。

2002年12月13日
今日の予定

・実験(細胞とか 免疫染色とか 免疫沈降とか)
・学会

-----------------------------------------------
昨日、学会へ行きポスターセッションのみ覗いてみた。そこで共同研究兼ライバルのひとがいたので、どれくらい進んでいるのかをチェック。


19時ごろ、研究室に戻りボスである助教授にそのことを報告。

その結果、「ずいぶんすすんでるなあ。」とショックの様子。まあ、ぼくからしてみたら、10月の生化の時点から2ヶ月たってるわけだからある程度の進展は当然だと思っていたのだけれど。しかも向こうはAについて5人でやってるわけで。こちらは無論ぼくひとりでやってるわけで。。。(それでも、こちらの進展のほうが多いとぼくは傲慢にも考えるが。)

そのあと言われたこと。

「こりゃ、1日20時間働いてもらうしかないなあ。血反吐を吐くまで。」


・・・すみません。1日20時間は無理です。瞬間最大風速で16時間が限界です。。。

----------------------------------------------
google「ボスである助教授」…1位
google「大学院修士1年です」…7位

-----------------------------------------------------

118日目。

2002年12月12日
今日の予定

・実験(lysate回収とか constructionとか)
・学会(ポスターを見る)

-------------------------------------------------------
うちの研究室にも、今、横浜でやっている分子生物学会でポスター発表をする人がいるのです。
で、そろそろD論(博士論文)を印刷したりもするのです。

こんな大事な時期にも関わらず、カラーのレーザープリンターが壊れたっぽいです。なんか2〜3枚印刷するごとに紙詰まり。本当にご愁傷様なのです。>D3の人。


-----------------------------------------------------
暇だったので、googleでこの日記がどれくらい探知されているのかをチェックしてみた。

キーワード「Akiy」…1位
キーワード「研究生活日記」…2位
キーワード「模索編」…1位
キーワード「今日の予定+実験」…1位


「今日の予定+実験」で1位だったのに少しへこむ。他のキーワードはそれなりに順位高いかなあと思ってたけど。

----------------------------------------------

116日目。

2002年12月10日
今日の予定

・実験(細胞関連→transfection+lysate回収 construction関連→PCR+digestion 免疫染色関連→固定化)
・実験報告(M2+D3)

-----------------------------------------------
雪が降ってました。どうしようと思うくらい寒かったです。

-----------------------------------------------
実験はあまり進展がないけれど、とりあえず一応の成果を挙げている免疫染色のデータ取り+データ整理を行った。

今回の分子生物学会にも共同研究者がやってくるらしいので、ボスである助教授からガツンと仕掛けていくと仰せつかったからである。


もう一度思い出してみる。秋の生化学会での出来事。。。

その相手のポスター前に押しかけ、普通にポスタ−演題中にも関らず、その演題者を押しのける感じでこちらの持ち込んだデータ(A4・2枚)を渡して実験報告。
ぼくはこういう無茶苦茶なのは嫌いではないし、こういう機会を利用して活発な意見交換ができるというのは意味があることだとは思うけれど、さすがにやられてる本人にとってはたまらんだろう。(一応、聞きに来ている人はその時間帯にはいなかったが。)

絶妙のパワーバランス。政治力。駆け引き。

きっと今回も「活発な意見交換」以上のプライオリティの奪い合いがあるんだろうね。きっと。
相手が、そんなのを必要としないほど愚鈍であるか、もしくはずば抜けて天才であるか、そのいずれかであってほしい。血みどろになる殴り合いほど醜いものはないのだから。。。
(できれば、今日まとめたデータも出したくない。)
-----------------------------------------------
正月。実家に帰ったほうがいいような気がしてきた。去年帰らなかったし、来年は修論で間違いなくテンパってるだろうから、今年帰らなければ再来年まで無理っぽい。

実家で自転車と車乗りたい。

-----------------------------------------------

111日目。

2002年12月5日
今日の予定

・実験(construction)

-----------------------------------------------
1→46→81→111

これまでこの日記を見てもらった人数の1000人ごとの日数の推移。

(45→35→30)

そのかかった期間。


別に何か意味あることを言いたいというのではなく、単純に延べ3000人のみなさまに感謝!ってこと。

-----------------------------------------------
実験のほうは、現在やっぱり泥沼状態。

1.いままで発現していたconstructが発現しなくなった。
→もともとぼくが作ったものではなく先輩からの貰い物なのでもう一回QIAGEN midiprepで精製しなおし。

2.この前、劇的に効いたcalcium ionophoreの効果が弱くなった。(ほとんど効いていない?)
→原因は濃度の不均一性かなと思ったので、もう一度しっかりvoltexしてつかってみる。もしかしてすごく不安定な試薬で失活していたときのことを考えて新しいのを購入済み。(つまり、voltexしてだめだったらそれを使ってやり直す。)


こういう、結果以前の部分で苦しめられているのは管理のだらしなさ故なのだろうか?


現在やっていること。

1.pCMV-FLAG-AのMyc-tagのついたvectorへの乗替え

2.先日購入したBの抗体(mouse monoclonal)の条件検討(western blottingで用いるには及第点。免疫染色で用いてみたところ、論文で書かれていた条件でうまく見えなかったので、自分で新しい条件を検討中。)

3.Bの抗体作製(rabbit polyclonal)

4.Bのcalcium ionophore(on/off)条件での局在変化(→A or Cの局在とどのようにrecruit or colocalizeするか)


早くやらなくてはならないこと。

1.GST−BとFLAG−Cのmutant seriesのGST-pull down assayのきれいな(論文に載せられるような)dataとり

2.calcium ionophoreではなく増殖因子刺激下で同じような現象がみられるかどうか

3.A⇔B⇔Cの共沈実験(Aで落としてCを見るorCで落としてAを見る)


いまやってる実験がうまくいけば将来(1月くらい)に行いたい実験

1.AとBのRNAi

2.Cのknockout細胞を用いたAとBの挙動

3.さらにA・B・Cのmutantを用いたときのEGF receptorのendocytosisの挙動の変化

たぶん1月にこのあたりができてたらかなりよろしい状況。
この前の誕生日(3日)に母親から「正月には帰ってくるの?」と聞かれ、そのときは「分からない。」と答えたのだけど、このように書き出してみるとなんか実家に帰るの無理っぽい。


2年連続年越し実験。

dataがでるのなら、ぼくの私生活を犠牲にするくらいで報われるのなら、喜んで捧げます。
(たぶん報われないだろうけど、盲目的に高目を狙ってbetしつづけるのがぼくの悲しい習性)

109日目。

2002年12月3日
今日の予定

・実験
・セミナー(論文紹介 4年生・2人)

-----------------------------------------------
今日は誕生日。24回目。

-----------------------------------------------
一進一退の攻防。

あまり実験がうまくいっていない。
実験へのモチベーションもあがらない。
そもそも論文に書いてあった濃度で抗体を使うも、
見えないし。westernもさっぱりうまくいかないし。

少し1週間ほどクールダウンして、気持ち入れ替え
なきゃだめだな。。。

-----------------------------------------------
先日、麻雀をやった。ラボで。
ある意味、歴史的な出来事。
そして多分、M2のひとたちの息抜き&M1の
ぼくにとっての魔の誘惑。

2半荘目にして国士をあがる。

ちょっぴりうれしかった。。。

-----------------------------------------------

104日目。

2002年11月28日
今日の予定

・抗体発注

-----------------------------------------------
朝、研究室に着いてまずやることといえば、PCを起動させることであり、その次にすることは自分の関係する分野のキーワードをPubmed(http://www.ncbi.nlm.nih.gov/entrez/query.fcgi)によって検索し、新しい論文が出ていないかをチェックすることである。

分野にもよるだろうし、扱っているものにもよるだろうけど、新しい論文が出るタイミングは大体決まっている。ぼくの扱っている遺伝子産物関連の論文は大体1ヶ月に1〜3報というところ。

新しい論文が出るということは、自分の考えていることのブレイクスルーになるかもしれないというメリットと、発表すべき新事実を先に世の中に出されてしまうという大きなデメリットが存在する。直接に関係のない話ならともかく、関係ある話だと顔が引きつることは必至である。

というわけで、この検索作業は日常の何気ない作業なのであり、実際その9割までが、平穏に次の作業に移れるものなのであるけれど、残りの1割は大騒ぎしながら、非常にどきどきしながら論文にかじりつくことになるのである。


そんなわけで、昨日(27日)も同じように検索。

新しい論文が3報。

緊張の瞬間。


大体このときに、そのtitleとjournalを確認して安心するわけなのだけど、今回もろくでもない論文で胸をなでおろしたのでした。


・・・だけど、この安心がいつまでもつづくとは思われず、自分が本当の競争社会に置かれていることを実感するのである。
(いままでの受験とは違い、その日・死刑宣告が突然訪れる恐怖。)

-----------------------------------------------------
細胞が増えずに、実験が行えない罠。
何も出来ないときほどもどかしさを感じるときはなく。

102日目。

2002年11月26日
今日の予定

・実験(constructionとか 細胞とか)
・ディスカッション
・セミナー(多分実験報告)

-------------------------------------------------------
免疫染色は予想以上にうまくいったのであるが、結合実験のほうがうまくいかない。どうしてもA⇔B⇔Cの結合を確認することが出来ない。まあ、いま行っている実験系に問題があることはわかっている。それははCを過剰発現させるのではなくendoのCをC自身の抗体を用いてみているということ。Cの発現量は稼げない。また、免疫染色の結果からもCを過剰発現させることがよりAおよびBをendosomeにrecruitするわけだし。
だから単純に3者をいずれも過剰発現させればよいのだけれど、そのそれぞれに異なるタグがついていない。
今現在もっているのは、FLAG-A,HA-B,FLAG-C,C-HAのみ。(しかもC-HAはほとんど発現しないときてる。)
というわけで、construction。「myc-Aをつくろう」
この結合を示さなければ、いくら免疫染色で状況証拠を積み上げたところで決定打とはなり得ないのだから。。。

-----------------------------------------------------
テレビ購入。21型。3万円なり。ビデオは後日購入と相成りました。

-----------------------------------------------------
深夜番組をよく見る。
(というか、家に帰る時間が0時前後なので深夜番組しかやってない。)
最近好んでみるのが月曜日テレビ東京でやっている「丸刈りーた」(http://www.tv-tokyo.co.jp/marugari/)という番組である。非常にくだらないが今クールの一押しである。
あと、先日の「ガキの使いやあらへんで!!」にボブサップ。確かにバラエティにボブサップは反則だと思った。(面白すぎる。)

100日目

2002年11月24日
今日の予定

・実験(QIAGEN midiprepのための植菌 免疫沈降)
・テレビを買いに行く

-------------------------------------------------------
テレビとビデオを買いに行くために9万おろしてみました。 

楽しみ。

-----------------------------------------------------
先日、免疫染色をした。
AとBとCを過剰発現で見てみるというもので、これだけではいままでの変わりない。そこで、今回はCalcium ionophoreという細胞膜に穴をあけ、そこをカルシウムチャネルにしてしまう試薬を用いることで、その変化を見てみることにしたのである。

その結果。


大成功でしたよ。

今まで何も試薬を効かせない状態での単独での局在は

A…cytosol
B…cytosol+nucleus
C…endosome

であり、それぞれ共発現させるとAの局在がendosomeへ移るというものであったのだけれど、Bは変化することはなかったのである。
そして今回、calcium ionophoreを効かせCと共発現させることで、Bの局在がendosomeに移ったのである。


このことをボスである助教授に報告し、一緒に顕微鏡を見てもらいながら、ぼくが

「これで春までに学会用のデータが出そうですね。」

と言ったところ、

「いや、俺が思うに学会にデータを出すのはよそう。むしろ、データを押さえておいて、Cellを目指そう。」


(゜Д゜) ハア??

出ましたよ。殺し文句。こんなデータでCellが目指せるのか大いに疑問があったのであるけれど、よい結果が出るということは気分がよいものだったのである。

98日目。

2002年11月22日
今日の予定

・実験(ウサギ初回免疫 western blotting transformation 免疫染色データ取り込み)

-------------------------------------------------------
最近(11月20日)の出来事

家に辿り着いて、テレビをつけようと思いリモコンのスイッチをON。

・・・・・。

一瞬、電源は入るのだけど、5秒ほどで落ちて、普段だと黄色に光っているダイオードが赤色(スタンバイ状態)でしかも点滅しているのですけれど。

電源コードをつなぎなおし、もう一回チャレンジ。

・・・・・。

再びダウン。しかも焦げ臭いんですけど???
結局、廃棄処分決定。大学に入って購入したので4年半の寿命。きっと短いのだろうけどさよなら。

近いうちに新しいのを買いに行きます。
-----------------------------------------------------

92日目。

2002年11月16日
今日の予定

・実験(抗体作成用の抗原準備 lysate回収→免疫沈降→western blotting 細胞など)

-------------------------------------------------------
ボスである助教授と昨日ディスカッションを行った。特に新しい結果があるわけではない(ていうか、面白い結果が出たときは、こちらからディスカッションを持ちかける)ので、やろうと振られたときに
「新しい結果はないですよ。」
と言ったのだけど、
「いや、お前の場合はいろいろ手を広げすぎておざなりになっている実験がいろいろあるだろうから、それも含めて話そう。」
と言われる。

かなり図星。

-----------------------------------------------------
抗体を作っているのです。


作り方
1.ウサギを購入する。

2.目的の蛋白質に特異的なペプチド抗原を発注するか、自分でGST融合蛋白質などでつくる。(mg order)

3.ウサギが搬入されてから2週間(この期間はウサギが新しい環境に慣れるために必要らしい)して、初回免疫として、あらかじめ作っておいた抗原を注射によって打ち込む。(20箇所くらい)

4.さらに3週間後、2回目の免疫を初回免疫と同様に行う。

5.3回目以降は、ウサギの抗体価(抗体をどれくらい産生しているか)をチェックしながら7日〜2週間ごとに免疫を行う。

6.抗体価が上がってきたら、ウサギから採血を行う。

7.ウサギから採血した抗血清のアフィニティ精製を行い、目的の蛋白質に特異的な抗体になるようにする。


今日は、2段階目の抗原づくり。GST融合-Bを大量精製するのだけど、なかなか大腸菌が増えずにお泊り確定。たぶん作業は朝までかかるのだけど、明日は夕方にtransfectionしないといけないはずなので、家に帰って寝ると起きられなくなる可能性。

実験が眠くて失敗しないことを祈る。



< 5 6 7 8 9 10 11 12 13 14 15